ライブトーナメントのリークTOP3

2020年10月17日 2020年10月17日

今回は、初心者のプレイヤーがライブトーナメントで犯しがちなリークを３つ紹介していきます。みなさんがご自身のリークを見つけて克服する助けになり、そして実際のトーナメントで上手く相手をエクスプロイトできるような助けになれば嬉しいです。

本記事で紹介するリークは次の２つの方法で活用してください。

相手にこれらのリークがないかを見極め、ある場合に自分のプレイをアジャストしてエクスプロイトする
自分自身のプレイにこれらのリークがないようにする

これら２つのどちらもみなさんのウィンレートを向上させるはずです。詳しい説明に入る前に注意点があります。

一般化された説明には例外が伴います。本記事はスモール〜ミドルステークスのライブプレイヤーの特徴を一般化して説明しています。もちろん実際にはプレイヤー1人1人が違った特徴を持っているので、本記事の内容をただ鵜呑みにして適用するのではなく目の前の相手をきちんと観察してそれに応じてプレイするようにしてください。

この記事の目次

1 アンバランスなポラライズドベット
2 チェックレイズとCBのイタチごっこ
3 低い４ベット頻度
4 まとめ

アンバランスなポラライズドベット

１つ目のリークは、後半のストリートでの極度なアンダーブラフ（※訳注：ブラフ頻度が適正値よりも小さいこと）です。このリークをエクスプロイトするには、これらのベットをブラフキャッチャーで一切コールしないことです。ブラフキャッチャーというのは、ブラフにしか勝っておらず、相手のバリューハンドに負けているハンドのことです。

言い換えると、相手のバリューベットレンジに、こちらが勝っているハンドがない場合、こちらのハンドはブラフキャッチャーということになります。
スモール〜ミドルステークスのトーナメントでは一般的に、リバーでのサイズの大きなポラライズドベット（強いハンドとブラフハンドの両極でのベット）は、多くの場合ブラフコンボの割合が足りず、こちらのコールとフォールドを無差別にできていません（※訳注：「相手をコールとフォールドに対して無差別にする」と言う場合、相手のコールとフォールドの期待値を同じにすることを意味します。つまり、相手がどんな頻度でコールしても相手の利益または損失が同じになるベットをすることです）。

そもそもポラライズドベットの目的は、ブラフキャッチャーを持っている相手をコールとフォールドに対して無差別にすることです。相手がフォールドしすぎれば、その分ベッターが儲かります。また、相手がブラフキャッチャーでコールしすぎれば、その分相手はチップを失うことになります。スモール〜ミドルステークスのほぼ全てのプレイヤーはポラライズドベットをする際のブラフの割合が足りておらず、相手のコールとフォールドを無差別にできていないのです。

ここでの最大限のエクスプロイトは全てのブラフキャッチャーをフォールドし相手のバリューハンドに勝てるハンドのみでコールすることです。相手がこちらのアジャストに気づいてブラフ頻度を上げてくるまでは、相手のベットにはオーバーフォールド（※訳注：フォールド頻度が適正値よりも高いこと）しましょう。

チェックレイズとCBのイタチごっこ

続いてのリークはCベットに関するものです。一般的に、平均的なプレイヤーはCBを打ちすぎです。そして、チェックレイズをしなさすぎです。これら２つのリークは繋がっているので一緒に利用することができます。

どういうことかというと、これらのプレイヤーがCBを打ちすぎなのは、滅多にチェックレイズされないということをエクスプロイトしている結果なのです。問題は、CBを打ちすぎているプレイヤーのほとんどが、きちんとチェックレイズできるプレイヤーを相手にしたときに正しくレンジを調整できないことです。ですから、これらのプレイヤーのリークを利用するために、基本的にはチェックレイズ頻度を大きく上げるべきなのです。

多くのプレイヤーは、特定のボードではOOPプレイヤーのGTOのチェックレイズ頻度が20%にものぼると聞けば驚くのではないでしょうか。実際にそれほど高い頻度でチェックレイズをしているプレイヤーを見ることはほとんどありません。アグレッシブにCBを打ってくるプレイヤーは、チェックレイズの嵐で懲らしめてやりましょう。

低い４ベット頻度

最後のリークは３ベットと４ベットのレンジに関するものです。ほとんどのプレイヤーは、GTOに比べて４ベット頻度が低すぎます。このリークに対するエクスプロイトはリニアレンジで広く３ベットを打つことです。

例えば、MPの20%のオープンレンジに対しては、上位10%のハンドでIPから３ベットして、その他の参加可能なハンドでフラットコールします。きちんと４ベットしてくる相手の場合は、広いレンジで３ベットをするとその分フォールドさせられてしまいますが、相手の４ベット頻度が低い場合はその心配はありません。

例えばこのような相手に対して99やKQsは良い３ベットハンドになります。このような相手は大抵３ベットに対して広くコールしてくれるので、単に相手の２ベットに対してフラットコールするよりも３ベットした方が大きなバリューを手にすることができます。きちんと４ベットしてくる相手に対しては99やKQsは、AA, KK, QQ, JJ, AK などのハンドにドミネイトされやすいので３ベットすべきではありません。