ドンクを打たれてもあわてない!!弱レグのドンクをエクスプロイトする

この記事の目次

ドンクされたときに上手く立ち回れていますか?

ドンクベットというのは比較的新しい戦略です。正確には、一度廃れて数年前からトッププレイヤーの間で使われるようになった戦略です。新しい戦略がトッププロの間で使われ始めると、徐々にミドルステークス、スモールステークスのプレイヤーの間でも使われるようになります。しかし、弱いプレイヤーはそういった戦略の背景にある理論を理解しないまま、表面上だけ真似て使っていることも多いため、大きなリークを生み出します。

今回は、そんなドンクベットに対してどうプレイするべきかを海外のトッププレイヤーであるアレックス・フィッツジェラルドが解説してくれます。今回の記事は弱いプレイヤーのドンクについての記事です。鉄強のドンクベットは簡単にエクスプロイトできるようなものではありませんのでご注意を!本記事はトーナメントを例に解説されていますが、キャッシュゲームでも同じような思考や戦略が有効だと思います。

弱レグのドンクをエクスプロイトする by アレックス・フィッツジェラルド

想像してください

あなたは今WSOPのメインイベントをプレイしています。BNに座っているあなたところまでフォールドでまわってきました。カードが配られ、ハンドを覗くとKh5hでした。トーナメントはまだまだ序盤で、スタックも100bb以上あります。

飛んで喜ぶようなハンドとは言い難いですが、BNにいるのもあり、あなたはレイズすることにしました。SBはフォールドしました。BBには若い男性が座っていて、チップさばきも上手です。彼はこの数時間で安定してスタックを築いていました。そんな彼がBBからコールしてきました。

フロップに次の3枚が落ちました。

Ks/6c7c

あなたはすでにCBを打つ準備をしていましたが、ここでいきなりのサプライズ。この青年が65%ポットのドンクベットしてきたのです!あなたはもう1度自分のハンドを確認しましたが、ハンドは相変わらずKh5hです。あなたならこの状況をどうプレイしますか?

もう1つ質問をします。もし同じ状況でAh2sを持っていたらどうプレイしますか?

Kh5hはレイズ、Ah2sはフォールドすべきというのが私の意見です。

ドンクベットの成り立ちと本当の使い方

昔はこのようなポストフロップのベットを「ドンクベット(間抜けなベット)」や「ドンクリード(間抜けなリード)」といいました。なぜこのような名前が付いたかというと、当時はこのようなプレイをするのが主に弱いプレイヤーたちだったからです。例えば同じ状況でATを持っていてフロップをミスしたときに、CBを打たれたくないがために自分からベットするのです。しかしこのような動機でベットし続けると、相手プレイヤーは次のように思うでしょう。

「本当に強いハンドを持っていたとしたら、どうしてわざわざ自分からベットしてくるんだ?プリフロップでレイズしたのはこっちなのに。本当に強いハンドを持ってるなら、こちらにCBを打たせるのでは?」

このように考えて、ドンクベットに対して毎回のようにブラフレイズしてポットを獲るという戦略が生まれました。やがて、弱いプレイヤーたちですらドンクベットをしなくなっていったのです。

しかし、ここ数年でドンクベットが復活しつつあります。私もそうですが、一部のプレイヤーはこのボードだったら、セット, 98, フラッシュドロー, トリプルバレルできる強いKXでドンクベットするでしょう。ピュアなブラフをレンジに加えることもありますが、その場合もレンジ全体の強さは保ちます。このようなレンジでドンクベットをすることは、スモールステークスやミドルステークスにいるような、ドンクされたらどうしていいかわからないプレイヤーに対しては有益な戦略です。

ドンクレンジの偏りに注意

注意しなくてはならないのは、ドンクするハンドに偏りがあってはならないということです。チェックコールしたくないハンド(例えば98やフラッシュドロー)でドンクベットをすれば全てうまくいくというほど単純なものではありません。ラスベガスにはこのスポットで 98, 54, フラッシュドローをドンクベットしてくるプレイヤーがたくさんいます。彼らは、チェックコールしてドローが完成したときのバリューの取り方がわからないのです。ドローが完成するカードが落ちた途端にリードしたら自分のハンドを表にしているように見えるし、かといってチェックしたらチェックバックされてしまうのではないかと心配なのです。その結果、彼らはドローでドンクベットをするのです。そしてドンクにコールしたこちらのレンジをキャップして、ターンやリバーでスケアカードが落ちるや否やバレルを継続してくるのです。

こういう相手のドンクベットはバリューレイズしましょう。そしてターンも継続してベットしましょう。多くの場合はターンのベットもコールしてもらえるはずです。

著者:アレックス・フィッツジェラルド
翻訳元の記事:Playing Against Donk Bets

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